『ヒサカキ』(会員のA.Mさんからの投稿です)

本日は、下草刈り。
下草刈りは、難しい。。
何が難しいかというと、「切るべきもの」と「残すべきもの」を判断することが難しいのだ。
昨年5月から、森守会で活動しているが、ある日の活動で、「切り過ぎ」が話題になったことがある。
「残すべきもの」が刈り取られてしまったら再生には時間がかかる。
また「切るべきもの」も、余りに切り過ぎてしまうと、風通しや雨水の流れが良すぎるようになってしまう。


16歳で、高校山岳部に入部し、40年以上、山歩きをしてきたが、私は「ホオノキ」すら知らなかった。
地図とコンパスを頼りに、ひたすら登山道を歩む。そんなことを繰り返してきたが、樹木の種類も花の名前の知識もほとんどなかった。
知ろうともしなかった。

朴の木(ホオノキ)


「これでは、いかん!」と思い直し、青梅の森の活動後、新宿の紀伊国屋へ走った。
新書サイズの「樹木図鑑」を購入し、通勤用のザックに忍ばせるようになった。
東京の街路樹は、樹木名の表示札が取り付けられていることがあり、侮れない。
気になる樹木に表示があれば、「樹木図鑑」を紐解き、内容を確認する。そんなことをするようになった。
やがて、街路樹だけでは飽き足らなくなり、「小石川植物園」の年間パスを購入し、時間のある時は、「樹木図鑑」片手に植物園を散策するようにもなった。
小石川植物園で針葉樹の森に囲まれていると心地よい。また、季節に応じての葉や花の変化を感じることも楽しい。
(ビールが飲めればもっと楽しいのだが。我慢。)

山には、いろいろな楽しみ方がある。ただ、登るだけでなく、植物、生き物、歴史、山での生活、、等々、知りたいこと、やりたいことは山ほどある。
山の懐の深さを再認識している。

いつの日か、自信をもって、下草刈りの選別が出来るようになろう。

そんな想いを抱きながら、今日はひたすら、「ヒサカキ」を刈っている
 (「ヒサカキ」は身体で覚えた。一つずつ増やしていこう)

密生するヒサカキ

※『関東地域ではサカキの代用として神事や仏事に供えられます。榊の代用なので、「非榊」、小型の榊という意味で「姫榊」など名前の由来に諸説あり(葉っぱ・花・樹皮で見わける)』 樹木図鑑(池田書店刊)より。

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